アルムナイネットワークとは?なぜ今注目されるのか?
「アルムナイ」とは、企業を退職した卒業生を指す言葉です。近年、企業とアルムナイが良好な関係を築き、互いにメリットを享受する「アルムナイネットワーク」の重要性が高まっています。
株式会社臨海は、2020年9月に「臨海アルムナイネットワーク」を正式に立ち上げました。外部のITツールを活用し、過去に正社員として勤務していた方々が交流できる場を提供しています。その取り組みは高く評価され、ジャパン・アルムナイ・アワードを4年連続で受賞する国内屈指のコミュニティへと成長しました。
企業にとってアルムナイネットワークは、単なる同窓会ではありません。知の交流による新たな事業アイデアの創出、ブランド力向上、優秀な人材の再雇用(出戻り採用)、そして現役社員のエンゲージメント向上や生産性向上にも繋がる可能性を秘めています。また、専門知識を持つアルムナイとの連携は、外注費削減や新たなプロジェクトへの柔軟な対応といったコスト削減にも貢献するでしょう。
「リンフィニティ」開催レポート:再会が織りなす無限の価値
イベントは、株式会社臨海が昨年迎えた創立50周年を記念したスペシャルムービーの視聴から始まりました。創立当初の情熱から現在の躍進に至る軌跡を辿る映像に、会場は深い感慨に包まれました。

司会を務めた人事部の大池氏からは、臨海独自の活気ある挨拶とともに「皆さん、お帰りなさい!」という温かい言葉が贈られ、会場は一気に「再会の場」としての空気に包まれました。事務局の小野氏は、発足当初は参加者1名からスタートした苦労を振り返りつつ、アルムナイ自身の「直接会いたい」という強い声によって今回の対面開催が実現したことを明かしました。このエピソードは、オンラインでのつながりが深まったからこそ、リアルな交流の価値が再認識されたことを示しています。

乾杯後、人事部長の黒田氏は、アルムナイ一人ひとりが異なるキャリアを歩んでいることへの敬意を表し、「臨海を離れた皆さんが、外の世界でどのような人生を送っているのかを知ることは、私たちにとっても大きな学びです。かつての上下関係ではなく、同じ志を持った仲間として、互いの経験を学び合える場にしたい」と述べ、組織の枠を超えた「知の交流」の重要性を強調しました。これは、アルムナイネットワークが企業の競争力強化に繋がることを示唆しています。
アルムナイピッチに見る、臨海での経験が「今」を支える力
本イベントのメインコンテンツである「アルムナイピッチ」では、日本語教師、人材エージェント、IT研修講師、音楽活動など、多方面で活躍する4名のアルムナイ会員が登壇し、臨海での経験が現在のキャリアにどう活きているかを熱く語りました。
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「あの経験、活きてます」
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「人前で話すことへの抵抗がなくなった」「顧客に分かりやすく伝えるための徹底した準備が、現在の講師業や営業職の土台になっている」といった声が相次ぎ、臨海で培われた現場力や準備の重要性が強調されました。
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臨海独自の講師像や管理職としての行動指針が、今の職場でのマネジメントやコミュニケーションの指標として役立っているというエピソードも語られ、共通言語の価値が浮き彫りになりました。
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「外から見た臨海」
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「神奈川の塾といえば臨海、という圧倒的なネームバリューを改めて感じる」という外部からの評価。
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「離れてみて初めて、社員の方々の寄り添う姿勢や、人の温かさに気づいた」という、企業文化の再認識。
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「単なる教育業ではなく、営業力やKPIマネジメントを徹底的に教えてくれる、人を育てる会社だと実感している」という、臨海の教育事業における競争力の源泉が語られました。
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「アルムナイとしてやりたいこと」
- アルムナイ同士の部活動(音楽・エレクトーン)やキャリア教育に関するワークショップの開催、さらには外国人留学生との国際交流など、アルムナイネットワークを起点とした新たな共創のアイデアが数多く飛び出しました。これは、ネットワークが新たな事業機会や社会貢献活動に繋がる可能性を示唆しています。

オフィシャルサポーターを務める河越影吾氏も、自身の経験を交えながら、「卒業後も助け合えるコミュニティがあることの心強さ」を語り、次世代のサポーター参加を呼びかけました。イベントの締めくくりとして、人事部の小島氏はイベント名「リンフィニティ」に込めた「関係が切れるのではなく、無限(Infinity)に繋がり続け、細く長く関わり続けられる場にしたい。来年以降もこの再会を恒例化していきたい」という想いを再確認しました。
導入の成功事例:臨海アルムナイネットワークから学ぶこと
臨海アルムナイネットワークは、発足からわずか5年で国内屈指のコミュニティへと成長しました。この成功から、私たちは多くのことを学ぶことができます。
成功の要因
- 明確な目的設定: 「今も貴方とつながっている」という感謝の思いを伝え、交流の場を提供するという明確な目的がありました。
- ITツールの活用: 外部のITツールを導入し、参加者の登録と交流をスムーズに進めました。これにより、地理的な制約を超えたつながりを実現し、運営の生産性向上にも貢献したことでしょう。
- 参加者ニーズの把握: 対面イベントの開催がアルムナイ自身の「直接会いたい」という強い声によって実現したことからも、参加者のニーズをしっかりと捉え、それに合わせた施策を実行していることが伺えます。
- 継続的な取り組み: 5年間の継続的な運営と、ジャパン・アルムナイ・アワードを4年連続受賞という実績が、コミュニティへの信頼と参加意欲を高めています。
この成功事例は、企業にとって以下のようなメリットをもたらしています。
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キャリア支援と人材の還流: アルムナイのキャリア形成を支援し、将来的には再雇用や業務委託といった形で企業に人材が還流する可能性を高めます。
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企業ブランド力の向上: アルムナイが活躍する姿は、企業の教育力や企業文化の魅力を外部にアピールし、ブランドイメージ向上に貢献します。
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新たなビジネス機会の創出: アルムナイ同士の連携や、アルムナイと現役社員の交流から、新たなビジネスアイデアやプロジェクトが生まれる可能性があります。
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知見の共有と生産性向上: 外部で得た知見がネットワークを通じて企業に還元され、現役社員のスキルアップや業務改善、ひいては組織全体の生産性向上に繋がります。
スタートアップが学べること
「アルムナイネットワークは大手企業だけのもの」と思われがちですが、スタートアップ企業にも大きなメリットがあります。限られたリソースの中で、いかに競争力を強化し、成長を加速させるか。そのヒントがアルムナイネットワークには隠されています。
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少ないリソースでのコミュニティ形成: 臨海が外部ITツールを活用したように、スタートアップも手軽に利用できるSNSやコミュニティプラットフォームを活用すれば、低コストでネットワークを構築できます。外注費削減にも繋がるでしょう。
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創業期からのネットワーク意識: 創業期から「卒業生」とのつながりを意識することで、将来的に優秀な人材の確保、事業課題解決への貢献、そして貴重なフィードバックを得られる機会を創出できます。
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知見の共有による成長加速: 経験豊富なアルムナイからのアドバイスは、スタートアップの成長を加速させる貴重な知見となります。これは、新たなアイデアの創出やビジネスモデルの改善に直結し、生産性向上にも繋がるはずです。
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ブランドアンバサダーとしての活用: 活躍するアルムナイは、企業の強力なブランドアンバサダーとなり、採用活動やビジネス展開において有利に働くでしょう。
導入後のメリット・デメリット(多角的分析)
メリット
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人材確保・再雇用: 優秀なアルムナイが将来的に再雇用される可能性が高まります。また、アルムナイからの紹介で新たな人材を獲得できる機会も増えるでしょう。
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企業ブランド力向上: アルムナイが外部で活躍することで、企業の評判や教育体制の良さが広く認知され、ブランドイメージが向上します。
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新たな事業創出: アルムナイと現役社員、あるいはアルムナイ同士の交流から、革新的なアイデアやビジネスチャンスが生まれることがあります。
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社員エンゲージメント向上: 企業が退職後も元社員を大切にする姿勢は、現役社員の帰属意識を高め、モチベーション向上に繋がります。
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知見の共有と生産性向上: 外部で得た知識や経験がネットワークを通じて共有され、組織全体の学習能力と生産性を高めます。
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潜在的なコスト削減: 採用コストの削減、研修プログラムの改善、専門知識を持つアルムナイへの業務委託による外注費削減などが期待できます。
デメリット
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運営コスト: コミュニティ運営には、人件費やツールの利用料、イベント開催費用など、継続的なコストが発生します。
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コミュニティ活性化の努力: ネットワークを形骸化させず、継続的に活性化させるためには、事務局による地道な努力や工夫が必要です。
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プライバシー管理: アルムナイの個人情報管理や、ネットワーク内での適切なコミュニケーションルール設定が求められます。
一般的な失敗事例
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目的が不明確: 何のためにネットワークを運営するのかが曖昧だと、参加者も魅力を感じにくく、活動が停滞しがちです。
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一方的な情報発信: 企業側からの一方的な情報提供に終始し、アルムナイ同士の交流を促さないと、コミュニティは活性化しません。
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運営の属人化: 特定の担当者に依存しすぎると、異動や退職の際に運営が滞るリスクがあります。
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過度な勧誘: ネットワーク内で製品やサービスの過度な営業・勧誘が行われると、参加者の居心地が悪くなり、離脱に繋がります。
これらの失敗を避けるためには、明確なビジョン、双方向のコミュニケーション、そして持続可能な運営体制を築くことが不可欠です。
まとめ:無限のつながりが未来を創る
「リンフィニティ」というイベント名には、「関係が切れるのではなく、無限(Infinity)に繋がり続け、細く長く関わり続けられる場にしたい」という株式会社臨海の温かい想いが込められています。来年以降もこの再会を恒例化していくという言葉は、アルムナイネットワークへの強いコミットメントを示しています。
株式会社臨海はこれからも、アルムナイとの健全かつ強固な関係を通じて、教育業界の枠を超えた新たな価値創造と、個々のキャリア支援を継続していくことでしょう。アルムナイネットワークは、企業と個人の双方に無限の可能性をもたらし、未来を共に創り上げていく力となるはずです。あなたの会社でも、アルムナイとの新たな「無限のつながり」を始めてみませんか?
関連情報
臨海セミナーについて

臨海セミナーは、株式会社臨海が経営する進学塾です。親身な指導が評判となり、現在は東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・大阪府を合わせて549校(2025冬期時点)にて、小学生から高校生に受験・学習指導を行っています。志望校合格を目指す地域密着の進学塾として50年以上の歴史を誇ります。「できた」という経験を通して、子どもたちの夢、希望、可能性を未来へと繋げる指導をしています。(生徒数73,074名:2025年9月現在)
臨海セミナーの詳細はこちらをご覧ください。
https://www.rinkaiseminar.co.jp/
株式会社 臨海について
1974年9月にさくら塾(現上中里校)として開校し、1980年に臨海セミナーに名称を変更。2014年には社名を株式会社 臨海に変更しました。2025年9月現在の正社員数は1,502名、売上高は2025年3月実績で255億8,400万円です。生徒と共に成長を続ける講師を育てる講師育成プログラムも充実しています。

