地域が抱える課題とWeb3がもたらす解決策
現代の地域社会は、デジタル化の遅れ、キャッシュレス決済の普及不足、そして地域経済の停滞といった様々な課題に直面しています。特に、新しい技術に対する漠然とした不安や、導入コストの高さも大きな障壁となりがちです。こうした中で、マイナウォレットは「誰一人取り残すことなく、デジタル資産を活用できる世界を」というミッションを掲げ、Web3技術を通じてこれらの課題解決を目指しています。
マイナウォレットの挑戦と信頼の基盤
マイナウォレットは、マイナンバーカードを基盤としたWeb3ウォレットの開発を進めてきました。これまでに、デジタル資産の管理や決済に関する実証実験、暗号資産取引所との協業など、着実に実績を積み重ねています。特に2025年10月には、公的個人認証サービス(JPKI)における主務大臣認定を取得しており、ステーブルコイン、暗号資産、NFT、デジタルIDといった最先端技術を、誰もが安心・安全に利用できるインフラとして提供することを目指しています。この強固な信頼基盤が、地域金融機関との連携を可能にしていると言えるでしょう。

しずおかフィナンシャルグループとの共同研究の概要
この共同研究は、地域やお客さまの課題解決を通じて「社会価値創造」と「企業価値向上」の両立に取り組むしずおかフィナンシャルグループとの連携によって実現しました。地域にデジタル通貨やNFTが安心・安全に流通する環境を構築することが目的です。
共同研究の第1弾として、Coinbaseが開発するEthereumレイヤー2ブロックチェーン「Base」上でのデジタル通貨発行に向けた実証実験が行われます。この実証実験では、以下の2つの内容が実施される予定です。
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しずぎん本部タワー内での支払い
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役職員間(特定ユーザー間)に制限されたトークンのやり取り
主な検証項目として、トークンが特定ユーザー間でのみ移転することの確認、発行者(しずおかフィナンシャルグループ)が取引内容を把握・管理できることの確認、そしてパーミッションレスブロックチェーン上でのパーミッションドトークン発行に関する課題の洗い出しが行われます。期間は2026年1月から2月までの予定です。
導入後のメリット:生産性向上と地域経済の活性化
この共同研究の成果は、地域社会に多大なメリットをもたらすことが期待されます。導入を検討する企業や自治体にとって、以下のような恩恵が考えられます。
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生産性向上とコスト削減: デジタル通貨の導入により、決済プロセスが効率化され、現金管理にかかる手間やコスト、さらには既存の決済手数料の削減に繋がる可能性があります。これは、企業や自治体の運営コスト削減に直結し、生産性向上に貢献するでしょう。
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競争力強化: 地域独自のデジタル通貨や新たな決済・送金サービスは、地域金融機関の競争力を高めるだけでなく、地域店舗にとっても顧客誘引の新しいツールとなりえます。これにより、地域全体の経済活動が活発化し、新たなビジネスチャンスが生まれるでしょう。
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地域経済の活性化: 将来的には、地域店舗でのキャッシュレス決済や、地域通貨としての活用が検討されています。これは、地域内での資金循環を促進し、地域外への資金流出を抑制することで、地域経済を活性化させる強力な手段となるでしょう。さらに、行政サービスとの連携も視野に入れられており、市民生活の利便性向上と共に、行政の効率化にも寄与する可能性を秘めています。
スタートアップが学べること
マイナウォレットのこの取り組みは、他のスタートアップにとっても多くの学びがあります。
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大企業・地域金融機関との連携: 先端技術の社会実装には、既存のインフラや信頼を持つ大企業との連携が不可欠です。地域金融機関というパートナーを得ることで、技術の検証だけでなく、実際のユースケースや社会受容性を高めるための知見が得られるでしょう。
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既存インフラ(マイナンバーカード)との融合: Web3のような新しい技術を普及させるためには、既存の公的インフラと組み合わせることで、ユーザーの信頼と利便性を高めることができます。マイナンバーカードという身近な存在を起点にすることで、Web3へのハードルを下げ、幅広い層への浸透を目指す戦略は非常に参考になります。
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段階的な実証実験: 大規模な導入の前に、小規模な実証実験を通じて技術的な課題や運用上の問題点を洗い出すアプローチは、リスクを低減し、成功への確度を高める上で重要です。
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地域課題解決への着目: 地方創生や地域経済の活性化といった具体的な社会課題にWeb3技術を適用することで、単なる技術開発に留まらない、社会的意義の高いビジネスモデルを構築できる可能性を示しています。
まとめ:Web3が拓く、安心・安全な未来の社会
マイナウォレットとしずおかフィナンシャルグループの共同研究は、単なる技術検証に留まらず、私たちの社会が抱える課題に対し、Web3技術がどのように貢献できるかを示す重要な一歩です。マイナンバーカードとブロックチェーン技術が融合することで、きっと、より安心・安全で、誰もがデジタル資産を活用できる未来が訪れるでしょう。地域金融とWeb3の連携が、地方創生や新たな経済圏の創出に繋がることを期待せずにはいられません。この取り組みは、Web3が遠い未来ではなく、今そこにある現実の解決策であることを私たちに教えてくれています。
<ご参考>しずおかフィナンシャルグループの概要
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名称: 株式会社しずおかフィナンシャルグループ
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所在地: 静岡県静岡市葵区呉服町一丁目10番地
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代表者名: 社長 柴田 久
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資本金: 90,000百万円(900億円)
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設立年月日: 2022年10月3日
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概要: 静岡県静岡市に本店を置く銀行持株会社であり、静岡銀行をはじめとするグループ各社の経営管理および銀行法に基づき銀行持持株会社が営むことのできる業務ならびにその付帯関連業務を行う金融グループ。東京証券取引所プライム市場に上場し、地域顧客の多様な金融ニーズにグループ一体となって対応しています。
<ご参考>Base の概要
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名称: Base
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運営: Coinbase(NASDAQ: COIN)。四半期取引高2,950億ドル、預かり資産5,160億ドル、世界100カ国超・24.5万以上のエコシステムパートナーを有するグローバルな暗号資産プラットフォーム(いずれも2025年9月30日時点)。
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概要: Coinbaseが開発したEthereumレイヤー2ブロックチェーンであり、「安全・低コスト・開発者フレンドリーなEthereum L2として次の10億人をWeb3に迎え入れる」ことを掲げています。2023年夏のローンチ施策「Onchain Summer」では、Base上で1,000万超のNFTがミントされ、100万超のウォレットが取引に参加し、プラットフォーム上の資産残高も5億ドル超に達したと報告されており、ローンチ初期から実利用が急速に拡大しています。
本件に関するお問い合わせ先: info@mynawallet.co.jp (マイナウォレット株式会社 広報・事業開発窓口)
