小さなキャップが大きな命を救う「みどりのサンタ」の優しい循環
「ペットボトルキャップを集める」という身近な行動が、地球の裏側の子どもたちの命を救う活動につながることをご存知でしょうか。医誠会国際総合病院では、このシンプルな行動が地域と連携し、大きな社会貢献へと発展しています。2025年12月6日には、「みどりのサンタ」が病院を訪れ、子どもたちと大学生が協力して集めたペットボトルキャップが、開発途上国の子どもたちへのワクチン支援へと繋がりました。
医誠会国際総合病院が取り組む、地域一体型のワクチン支援
医誠会国際総合病院は、2023年の開院当初から、認定NPO法人「世界のこどもにワクチンを 日本委員会(JCV)」が推進する活動に賛同し、ペットボトルキャップ回収によるワクチン支援活動を実施しています。
この活動は、集められたペットボトルキャップを売却し、その利益を開発途上国の子どもたちへのワクチン購入費に充てるというものです。病院に隣接する扇町公園で開催された「みどりをたてまツリーつくり」に参加した「みどりのサンタキッズボランティア」と大学生が、制作過程で不要となったペットボトルキャップを病院まで運び、回収活動に協力しました。

病院内のファミリーマートや「緑の募金活動」ラッピング自動販売機横には回収ボックスが設置されており、職員だけでなく、来院する患者さんや一般の方もペットボトルキャップを持ち込むことができます。これまでに3回の引き取りが行われ、合計276キログラムのキャップが回収されました。これは、約40人分のワクチン支援に相当する量です。

多角的な視点から見る、この取り組みの価値
このペットボトルキャップ回収活動は、単なるリサイクルに留まらない多角的な価値を持っています。
1. 環境保護への貢献
ペットボトルキャップを回収しリサイクルすることで、焼却処分されるプラスチックごみの量を減らし、CO2排出量の削減に貢献します。環境に配慮した行動を促す意識啓発にも繋がります。
2. 人道支援と命の尊重
回収されたキャップの売却益が、開発途上国の子どもたちへのワクチン支援に直接繋がります。これにより、予防可能な病気から子どもたちの命を守り、健康な未来を築く一助となります。
3. 地域コミュニティの活性化
「みどりのサンタキッズボランティア」や大学生、病院職員、患者、地域住民が一体となって参加することで、地域全体での協力意識と社会貢献への関心を高めます。特に子どもたちが参加することで、次世代への環境意識や社会貢献の精神を育む教育的な側面も持ちます。
4. 予防医療の重要性啓発
医療機関である医誠会国際総合病院がこの活動を推進することで、予防医療、特にワクチン接種の重要性を国内外に広く発信する機会にもなります。身近な活動を通じて、大切な命を守るワクチンの恩恵を知ってもらうことを目指しています。
5. SDGs達成への貢献
この取り組みは、SDGs(持続可能な開発目標)の複数の目標達成に貢献します。
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目標3:すべての人に健康と福祉を(ワクチン支援)
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目標12:つくる責任 つかう責任(資源の有効活用、ごみ削減)
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目標17:パートナーシップで目標を達成しよう(NPO、地域住民、病院の連携)

導入後のメリット・デメリット(企業・団体への示唆)
医誠会国際総合病院の事例は、企業や団体が社会貢献活動を導入する際のヒントに満ちています。導入を検討する際に考慮すべきメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット
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ブランドイメージの向上と信頼獲得: 社会貢献活動は、企業や団体の倫理観と社会的責任を示す強力なメッセージとなります。これにより、顧客や地域住民からの信頼、そしてブランドイメージの向上が期待できます。
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従業員エンゲージメントの強化: 全員が参加できるシンプルな活動は、従業員の連帯感を高め、仕事へのモチベーション向上に繋がります。組織の一員として社会に貢献しているという意識は、生産性向上にも寄与するでしょう。
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地域との連携強化: 地域住民や教育機関、NPOなど多様なステークホルダーとの関係を深めることで、新たなビジネス機会や協力体制が生まれる可能性があります。
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環境意識の醸成: 組織全体で環境問題への意識が高まり、持続可能な経営への移行を加速させます。
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低コストでの社会貢献: 大規模な投資を必要とせず、既存のリソース(施設内の回収ボックスなど)を活用できるため、外注費削減にも繋がり、比較的低コストで社会貢献活動を始められます。
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競争力強化: 社会的責任を果たす企業として市場での差別化を図り、持続可能な社会への貢献を求める消費者層からの支持を得ることで、長期的な競争力強化に繋がります。
デメリット
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運用コストと手間: 回収ボックスの設置・管理、回収業者との連携、広報活動など、少なからず手間と人件費が発生します。継続的な取り組みとするには、体制の構築が不可欠です。
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効果測定の難しさ: ワクチン支援数という明確な成果はありますが、ブランドイメージ向上や従業員エンゲージメントといった定性的な効果を数値化し、投資対効果を測るのは難しい場合があります。
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継続性の確保: 一過性のイベントで終わらせず、長期的に活動を継続するための仕組み作りや、組織全体のコミットメントが求められます。
スタートアップが学べること
リソースが限られているスタートアップ企業にとっても、医誠会国際総合病院の事例から多くのヒントが得られます。
1. 小さな行動から大きなインパクトを
大規模な予算や人員がなくても、「ペットボトルキャップ回収」のように身近で誰でも参加しやすい活動から社会貢献を始めることができます。大切なのは、行動を始めることと、その行動が社会にどのような良い影響を与えるかを明確にすることです。
2. パートナーシップの力を活用する
NPO法人や地域団体、教育機関などと連携することで、自社だけでは難しい活動の展開や影響力の拡大が可能です。医誠会国際総合病院が「みどりのサンタ」やNPO法人JCVと協力しているように、外部との連携は活動の成功に不可欠です。
3. ブランド構築とストーリーテリング
社会貢献活動は、企業の理念や価値観を顧客や社会に伝える強力なストーリーとなります。環境や社会課題への真摯な取り組みは、共感を呼び、企業のファンを増やすことに繋がります。これは、広告費をかけずにブランド価値を高める効果的な方法です。
4. 従業員を巻き込む重要性
スタートアップでは特に、従業員一人ひとりのモチベーションが重要です。全員が共感し、参加できる社会貢献活動は、組織文化の醸成やチームビルディングに貢献し、結果として生産性の向上にも繋がるでしょう。
まとめ:持続可能な社会へ、優しい一歩を
医誠会国際総合病院と「みどりのサンタ」が共に進めるペットボトルキャップ回収活動は、環境保護、人道支援、地域貢献、そして予防医療の啓発という複数の目標を達成する、まさに「優しい循環」を生み出しています。この事例は、規模の大小に関わらず、すべての企業や団体が持続可能な社会づくりに貢献できる可能性を示しています。
私たち一人ひとりの小さな行動が、地球のどこかで誰かの命を救い、より良い未来を築く力となる。この温かい取り組みから、あなたの組織も持続可能な社会への一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
