3D計測ソリューションの新時代へ!FAROとCreaformが統合し、2つの新事業部を設立
製造業や建設業をはじめ、多くの産業界で「もっと正確に」「もっと速く」「もっと手軽に」という3D計測へのニーズが高まっています。こうした課題に応えるべく、AMETEK, Inc.の事業部であるFARO TechnologiesとCreaformが統合し、新たな事業の幕開けを発表しました。
2026年1月13日、両社は「FARO CREAFORM」と「FARO INSIGHT」という2つの新しい事業部を形成。この再編は、お客様を第一に考え、ポータブルな3D計測ソリューションの戦略的優位性をさらに加速させ、リアリティキャプチャデータを価値ある知見へと変換することを目指しています。
現場の悩みを解決!新事業部がもたらす革新
製造・メンテナンス現場の課題解決:FARO CREAFORM
製造業やメンテナンス部門では、寸法の高精度な測定が不可欠でありながら、測定作業の複雑さ、時間、そしてコストが大きな課題でした。従来の測定方法では、熟練した技術者が必要であったり、大型の測定機器を移動させる手間がかかったり、測定結果が出るまでに時間がかかり、迅速な意思決定を妨げることもありました。
FAROの3DM部門とCreaformが統合して誕生した「FARO CREAFORM」は、これらの課題を一掃します。

この新しい事業部は、計測技術のモバイル化、利便性、革新性の向上を追求し、製造およびメンテナンス部門のお客様が迅速に決断を下せるよう、高精度な寸法測定ソリューションを提供します。ポータブルな測定ソリューションの提供により、以下のようなメリットが期待できます。
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生産性向上: 現場での迅速な測定とデータ取得により、検査や品質管理にかかる時間を大幅に短縮し、生産ラインの停止時間を最小限に抑えます。
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コスト削減: 高精度な測定で不良品の発生を減らし、再加工や廃棄コストを削減。また、外注に頼っていた測定作業を内製化することで、外注費の削減にも繋がります。
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品質管理の強化: 製品ポートフォリオ全体をワンストップでサポートする体制により、製造ワークフロー全体の品質を向上させ、顧客満足度を高めます。
ビジネスユニットマネージャーのファニー・トゥルション氏は、「FARO CREAFORMは単なる統合ではありません。業界を牽引する二社の強みを融合させることで、これまでの現状把握を超え、未来を予見する先見性を産業界にもたらす新たな可能性を切りひらいてまいります。FARO CREAFORMの目標は、ポータブル測定ソリューションにおける揺るぎない業界リーダーとなることです」と語っています。
現実世界をデジタル化し知見へ:FARO INSIGHT
AEC(建築・エンジニアリング・建設・施設保全)、公共安全、地理空間の分野では、現場の状況を正確に把握し、それをデータとして活用する際に多くの課題がありました。例えば、広大な建設現場の進捗管理や変更点の記録、災害現場の状況把握、歴史的建造物のデジタルアーカイブなど、手作業でのデータ収集は時間と労力がかかり、精度にも限界がありました。これがプロジェクトの遅延やコスト増加、ひいては意思決定の遅れに繋がることも少なくありません。
FAROのAEC部門から名称変更された「FARO INSIGHT」は、これらの課題を解決するリアリティキャプチャのエコシステムを提供します。
この事業部は、現実世界を信頼性の高いリアリティキャプチャソリューションでデジタル化し、デジタルツインワークフローに向けたシームレスなデータ取得、点群処理、データ管理、および共有を実現します。これにより、以下のような変革が期待できます。
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生産性向上: 3Dレーザースキャンなどによる迅速なデータ取得で、現場調査や進捗管理の時間を大幅に短縮。プロジェクト全体の効率化に貢献します。
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コスト削減: 手作業による測定や記録の削減、エラーの減少により、再作業や追加調査のコストを抑制。また、デジタルツインを活用することで、将来的なメンテナンスコストの予測・最適化も可能になります。
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競争力強化: 高精度なリアリティデータに基づく意思決定は、プロジェクトの品質と安全性を向上させ、顧客への信頼性を高めます。
ディートマー・ヴェネマー氏は、「FARO INSIGHTのアプローチは明快です。私たちの目的は、世界をデジタル化することにあります。当社のハードウェアおよびソフトウェアソリューションは、曖昧さを低減し、建設プロジェクトの進捗管理や変更の記録、さらには犯罪現場、構造物、鉱山、森林、そして景観のデジタル化を支援します。それにより、お客様が次のアクションの指針にできる、確かな知見を提供します」と述べています。
導入を検討している企業へ:多角的分析と成功への道筋
導入後のメリット・デメリット
メリット
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効率化と生産性向上: 迅速かつ高精度なデータ取得により、設計から製造、検査、メンテナンス、建設プロジェクト管理まで、あらゆるプロセスが効率化されます。これにより、時間と労力が削減され、生産性が飛躍的に向上するでしょう。
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コスト削減: 手作業によるミスや再作業が減り、品質向上が図られることで、材料費や人件費、外注費などのコストが削減されることが期待されます。
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品質と精度の向上: 最新の3D計測技術により、これまでにないレベルの精度で製品や構造物の状態を把握できます。これにより、品質保証体制が強化され、顧客からの信頼性も向上するでしょう。
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競争力強化: デジタルツインなどの先端技術を導入することで、市場における競争優位性を確立し、新たなビジネス機会を創出できる可能性があります。
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より良い意思決定: 取得されたリアルタイムのデータと知見に基づき、より迅速かつ的確な意思決定が可能になります。
デメリット・考慮すべき点
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初期投資: 高度な3D計測およびリアリティキャプチャソリューションの導入には、一定の初期投資が必要となるでしょう。
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学習コスト: 新しいシステムやソフトウェアの操作には、従業員のトレーニング期間と学習コストが発生する可能性があります。しかし、長期的に見ればその投資は回収されるはずです。
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データ管理の課題: 大量の3Dデータが発生するため、その管理や保存、共有のためのインフラ整備が必要になるかもしれません。
スタートアップが学ぶべきこと
このFAROとCreaformの統合は、スタートアップ企業にとっても多くの示唆を与えます。
- M&Aによるシナジー創出: 異なる強みを持つ企業が統合することで、単独では成し得なかった包括的なソリューションを提供し、市場での存在感を高めることができます。スタートアップは、自社の技術を補完するパートナーシップやM&Aを戦略的に検討する価値があるでしょう。
- 顧客ニーズへの深い理解と事業部再編: 顧客の具体的な課題(製造現場の迅速な意思決定、現実世界のデジタル化)に焦点を当て、それに応じた事業部を再編することで、よりターゲットを絞った価値提案が可能になります。スタートアップも、常に顧客の声に耳を傾け、事業戦略を柔軟に調整する姿勢が重要です。
- 専門性と汎用性の両立: FARO CREAFORMがポータブル測定に特化しつつ製造業全般をサポートし、FARO INSIGHTがリアリティキャプチャのエコシステムを提供するように、特定の専門分野を深掘りしつつも、幅広いニーズに応える汎用的なソリューションを提供することが成長の鍵となります。
まとめ
FAROとCreaformの統合によって誕生した「FARO CREAFORM」と「FARO INSIGHT」は、3D計測とリアリティキャプチャの分野に新たな地平を切り開きます。製造業、建設業、公共安全、地理空間など、多くの産業において、より高精度で効率的なデータ活用が実現し、生産性向上、コスト削減、そして競争力強化に大きく貢献するでしょう。この新しい時代の幕開けが、貴社のビジネスに革新をもたらすきっかけとなることを願っています。
詳細については、各事業部のウェブサイトをご覧ください。
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FARO CREAFORMおよびFAROに関する情報: https://www.faro.com/ja-JP
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Creaformに関する情報: https://www.creaform3d.com/ja
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FARO INSIGHTに関する情報: https://www.faro.com/ja-JP
