新成人の恋愛・結婚意識、過去最低から復調へ!Z世代の心の内を探る
2026年に成人式を迎える新成人たちの恋愛・結婚に関する意識調査が実施され、昨年過去最低を記録した恋愛・結婚意欲が復調傾向にあることが明らかになりました。特に「交際を積極的にしたい」と考える新成人の割合は過去10年で最高水準に達し、将来「結婚したい」という意向も回復を見せています。
この調査は、結婚相手紹介サービスを提供する株式会社オーネットにより、1996年から31回にわたり実施されてきたものです。社会が大きく変化する中で、新成人の人生観や価値観、そして恋愛・結婚観がどのように移り変わってきたのか、その最新の動向を見ていきましょう。
恋愛意識の復調傾向:積極的な交際への意欲が顕著
交際経験は低水準も、現在交際中の割合は増加
これまでに交際した経験がある新成人の割合は54.0%で、前年同様、過去10年間で最も低い水準で推移しています。これは、今回の調査対象である新成人が、中学校から高校へ進学する多感な時期に、世界的な外出制限を経験したことが影響していると推測されます。
しかし、現在交際している異性がいる割合は全体で34.3%と、前年の27.8%から6.5ポイント増加しました。特に男性は36.9%と、過去10回の調査で最高値を記録しており、異性との交際により積極的になっている傾向が見られます。


出会いのきっかけは多様化、デジタルツールも浸透
交際相手との出会いのきっかけとしては、「大学(専門学校)、大学院など」が29.8%で最も多く挙げられました。次いで「幼稚園~高校時代の知り合い」が25.5%と続きます。
注目すべきは、「マッチングアプリ」や「SNS(Instagramなど)」をきっかけとした出会いが、特に女性で高い割合を示している点です。デジタルネイティブ世代にとって、オンラインでの出会いはごく自然な選択肢となっていることがうかがえます。

今後の交際意欲は過去最高水準に
「今後、異性との交際を積極的にしたい」と回答した割合は、全体で55.5%となり、昨年に引き続き過去最高水準を更新しました。男性では3年連続で増加し、61.1%と2016年以降の調査で最も高い数値です。
この結果は、コロナ禍で制限された青春時代を過ごした新成人たちが、その反動として、異性との活発な交流や交際に対して強い意欲を持っていることを示唆しているのかもしれません。

結婚意識の回復と「子供が欲しい」意向の高まり
将来結婚したい意向が回復
将来「早く結婚したい」「いずれは結婚したい」と回答した新成人の割合は75.6%となり、過去最低水準だった前年(73.2%)から回復傾向が見られました。約4人に3人の新成人が結婚に前向きな姿勢を持っていることがわかります。
結婚したい理由としては、「好きな人と一緒にいたい」(52.7%)、「家族がいると幸せ」(43.5%)、「子供が欲しい」(32.4%)が上位3項目となりました。これらの理由は例年と同様の傾向を示しており、結婚がもたらす幸福感や家族形成への期待が根強いことがうかがえます。



結婚希望年齢は25歳が最多、子供を望む割合も過去最高に
結婚希望年齢は男女ともに25歳が最も多く、次いで28歳という結果でした。一方で、約2割の新成人は20歳時点で自身の結婚希望年齢について「まだ考えていない」と回答しています。
「結婚したら子供が欲しい」と回答した割合は全体で67.7%となり、過去10年間の調査の中で最も高い水準を記録しました。これは、一時的に低下した子供を望む割合が回復し、上昇傾向にあることを示しており、社会全体にとって明るい兆しと言えるでしょう。



結婚相手に求める条件は「価値観の一致」が最重要
結婚相手に求める条件としては、男女ともに「価値観が合うこと」が最も多く、全体の74.7%を占めました。これは、外見や経済力といった条件よりも、内面的な繋がりを重視する傾向が強いことを示しています。
次いで、「趣味が合うこと」や「顔や身長などルックス」が挙げられましたが、男女間で重視する項目に差異も見られます。女性は年収や家事能力を男性より重視する傾向にあるなど、現実的な側面も考慮されているようです。

多角的分析:コロナ禍を乗り越えたZ世代の強さと、スタートアップが学べること
今回の調査結果からは、コロナ禍という特殊な環境下で青春時代を過ごしたZ世代の、したたかで前向きな姿勢が読み取れます。
抱えていた悩みと、回復の背景
彼らは、外出制限によってリアルな出会いの機会が減少し、交際経験が低水準で推移するという課題を抱えていました。しかし、その一方で「今後、異性との交際を積極的にしたい」という強い意欲を育んできたことが今回の調査で明らかになりました。これは、制限された経験が、かえって人との繋がりや恋愛への渇望を高めた、と考察することができます。
デジタルネイティブ世代の新たな出会い方
マッチングアプリやSNSを介した出会いが浸透している点は、デジタルネイティブ世代ならではの特徴です。これは、従来の出会いの場が減少した中でも、彼らが自ら積極的に新しいツールを活用し、出会いの機会を創出している証拠と言えるでしょう。
スタートアップが学べること
この調査は、恋愛・結婚をテーマにしたサービスやプロダクトを展開するスタートアップにとって、貴重な示唆を与えてくれます。
- 潜在ニーズの高さ: 一時的な落ち込みはあったものの、若年層の恋愛・結婚に対する意欲は依然として高く、特に「積極的な交際」や「結婚」へのニーズは根強いです。
- 「価値観の一致」の重要性: 結婚相手に最も求める条件が「価値観が合うこと」であることから、パーソナリティ診断や共通の趣味・関心に基づいたマッチングを提供するサービスは、高い需要が見込まれます。これは、単なる外見や条件だけでなく、深い精神的な繋がりを重視するZ世代のニーズに応えるものです。
- デジタルツールの活用: マッチングアプリやSNSが出会いの主要な手段となっている現状を踏まえ、より安全で信頼性の高い、そしてユーザー体験に優れたデジタルプラットフォームの開発は、競争力強化に繋がるでしょう。AIを活用したマッチング精度の向上や、オンラインでのコミュニケーションを円滑にする機能なども、生産性向上に貢献する可能性があります。
- 「子供が欲しい」意向の回復: 子供を望む割合が回復していることは、子育て支援やライフプランニングに関するサービス、あるいは家族形成をサポートする新たなビジネスモデルの機会を示唆しています。
導入後のメリット・デメリット
もし、これらのニーズに対応したサービスをスタートアップが提供できた場合、以下のようなメリットが期待できます。
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メリット:
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若年層の強いニーズに応えることで、高いユーザー獲得とエンゲージメントが見込めます。
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「価値観マッチング」などの付加価値により、競合との差別化が図れ、競争力強化に繋がります。
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社会全体の恋愛・結婚意欲の向上に貢献することで、社会的意義のある事業として認知されます。
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デジタル技術を活用することで、効率的なマッチングや運営が可能となり、コスト削減にも寄与するでしょう。
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デメリット:
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個人情報保護や安全性確保には、細心の注意と継続的な投資が必要です。
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恋愛・結婚は非常にデリケートなテーマであり、ユーザーの期待値も高いため、サービス品質の維持・向上には常に努力が求められます。
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市場にはすでに多くのマッチングサービスが存在するため、独自の強みやブランディング戦略が不可欠です。
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まとめ:Z世代が描く、未来のパートナーシップ
2026年の新成人調査は、コロナ禍を乗り越え、恋愛や結婚に対して再び前向きな姿勢を取り戻しつつあるZ世代の姿を浮き彫りにしました。彼らはデジタルツールを巧みに使いこなし、深い「価値観」の共有を求める一方で、家族や子供を持つことへの普遍的な願望も抱いています。
この世代の意識の変化は、今後の社会全体のパートナーシップのあり方や、少子化問題へのアプローチにも大きな影響を与えることでしょう。今回の調査結果は、恋愛・結婚市場における新たなビジネスチャンスを探る企業にとって、重要な羅針盤となるはずです。
本調査は株式会社オーネットが実施しました。
