2025年度「放射線教材コンテスト」&「放射線授業事例コンテスト」受賞作品が決定!
小・中・高等学校に放射線教育が導入されて以降、多くの教育関係者が「どのようにすれば生徒に正確で分かりやすく放射線を伝えられるのか」という課題に直面しています。そんな教育現場の悩みを解決し、放射線に関する知識・技能の普及を目的として、日本科学技術振興財団は毎年2つのコンテストを実施しています。
この度、2025年度の「放射線教材コンテスト」と「放射線授業事例コンテスト」の受賞作品が決定しました。これらのコンテストは、教育現場の生産性向上や競争力強化に繋がり、ひいては生徒たちの科学的リテラシーを高める重要な取り組みです。
放射線教育の「困った」を解決するヒントがここに!
1. 放射線教材コンテスト:学生のアイデアが教育現場を変える
このコンテストは、放射線(教育)を学ぶ大学生などが、小・中・高等学校の授業で活用できる教材を考案するものです。教員の方々にとって、魅力的な教材をゼロから開発する時間やノウハウは大きな負担です。しかし、このコンテストで生まれた学生たちの斬新なアイデアは、その負担を軽減し、授業の質を向上させる大きな助けとなるでしょう。
2025年度は18校から244作品の応募があり、その中から最優秀賞2件、優秀賞8件、特別賞6件が選ばれました。

受賞作品ピックアップ (一部)
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最優秀賞:
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「ブラックライトで核医学診療(検査・治療)を理解しよう!!」(船生 翔太郎氏、兵庫医科大学)
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「Mixed Reality放射線測定実験教材」(佐藤 惇哉氏、佐世保工業高等専門学校)
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優秀賞:
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「宇宙線ってなぁに?-立体模型で学ぶ太陽と地球のつながり-」(林 ななの氏、大妻女子大学)
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「がんを撃退!色の重なりでわかる治療シミュレーション」(伊坂 向日葵氏、駒澤大学)
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「福島第一原子力発電所の処理水放出について考える~」(石原 翔太郎氏、名城大学)
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これらの教材は、生徒たちが放射線をより身近に感じ、多角的に学ぶための工夫が凝らされています。教員の皆様は、これらの優れた教材を参考にすることで、教材開発にかかる時間や労力を大幅に削減し、授業準備の生産性を向上させることが期待できます。
2. 放射線授業事例コンテスト:実践から学ぶ、効果的な教育方法
小・中・高等学校の教育関係者を対象としたこのコンテストでは、放射線教育に関する企画、実践事例、教材・教具の開発、学習指導案などが募集されました。教員が「どんな授業をすれば生徒が深く学べるのか」という問いに対し、具体的な成功事例が共有されることで、悩みを抱える多くの教員の背中を押すことでしょう。
2025年度は81校から115作品の応募があり、最優秀賞1件、優秀賞2件、入選6件、特別賞6件が決定しました。

受賞作品ピックアップ (一部)
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最優秀賞:
- 「Kahoot!を活用した放射線教育の実践と効果に関する考察」(佐藤 拓也氏、福島県相馬市立向陽中学校)
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優秀賞:
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「中学2年生における放射線教育の授業事例(その2) -Webカメラによる放射線の透過性の理解に焦点を当てて-」(奈良 大氏、愛知教育大学附属名古屋中学校)
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「『放射線教育等に関する指導資料』の学習内容等の修正」(阿部 洋己氏、元教員)
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これらの事例は、実際の教育現場でどのように放射線教育が実践され、どのような効果があったのかを示す貴重な情報源です。特に「Kahoot!」のようなデジタルツールを活用した事例は、現代の生徒の興味を引きつけやすく、授業のエンゲージメント向上に役立つことでしょう。優れた授業事例を学ぶことで、教員の皆様は新たな指導方法を取り入れ、学校全体の教育競争力を強化できるはずです。
放射線教育発表会:未来の教育を共創する場
これらのコンテストの成果を広く共有するため、2025年12月27日(土)には科学技術館(東京都千代田区)にて「放射線教育発表会」が開催されます。この発表会は、全国の放射線教育関係者が一堂に会し、情報交換と研修を行う貴重な機会です。

開催概要
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日時: 2025年12月27日(土) 10:30~17:30
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会場: 科学技術館1階(東京都千代田区北の丸公園2-1)
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定員: 100名
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参加費: 無料
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申込締切: 2025年12月24日(水)
発表会の内容
- 表彰式: 両コンテストの受賞者への表彰状授与
- 発表会(ブース実演): 受賞者自らが、開発した教材や授業事例を実演します。
- パネルディスカッション: 福島第一原子力発電所事故があった福島県での放射線教育の現状や経年変化について、教員との意見交換会が行われます。
この発表会は、実際に教材を手に取ったり、授業の工夫を直接聞いたりできる絶好の機会です。特に、ブース実演では、受賞者から直接、教材の具体的な使い方や授業での反応について質問できるため、導入を検討している教員にとって大きなメリットとなるでしょう。福島県での実践事例から学ぶパネルディスカッションは、放射線教育の多角的な視点を提供し、より深くテーマを理解する助けとなります。
参加のメリットと懸念点
メリット:
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最新かつ実践的な放射線教育のノウハウを直接習得できるため、自身の授業の質を即座に向上させることが期待できます。
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優れた教材や授業事例を参考にすることで、教材開発や授業設計にかかる時間と労力を大幅に削減し、教員の皆様の生産性向上に貢献します。
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他の教育関係者との交流を通じて、新たな知見やネットワークを築き、課題解決に向けたヒントを得られる可能性があります。
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参加費が無料であるため、コストを気にせず最先端の教育情報を得られます。
懸念点:
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新しい教材や授業方法を導入する際には、初期の学習コストや、既存のカリキュラムとの調整に時間が必要になる場合があります。
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全ての事例が自校の環境や生徒の特性に完全に合致するとは限らず、適応させるための工夫やアレンジが求められるでしょう。
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定員が100名と限られているため、早めの申し込みが必要です。
スタートアップが学べること
今回のコンテストと発表会の取り組みからは、スタートアップ企業にとっても多くの示唆が得られます。
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社会課題解決型ビジネスの可能性: 放射線教育のように、社会的なニーズが高いにもかかわらず、まだ十分なソリューションが提供されていない分野は多く存在します。スタートアップは、こうした社会課題に目を向け、イノベーションを通じて新しい価値を生み出すことで、持続可能なビジネスモデルを構築できる可能性を秘めています。
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ユーザー主導のプロダクト開発: 学生や教員が実際に現場で使える教材や事例を開発している点は、ユーザーの具体的な「困りごと」や「ニーズ」を深く理解し、それに基づいたプロダクトを開発することの重要性を示しています。市場調査やユーザーインタビューを通じて、真に求められるソリューションを見つけ出すヒントとなるでしょう。
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コミュニティ形成の力: コンテストや発表会は、教育関係者間の情報共有やネットワーク構築を促進しています。スタートアップも、ユーザーコミュニティを形成し、そこから得られるフィードバックを元にサービスを改善していくことで、プロダクトの質を高め、顧客ロイヤルティを向上させることができます。これは、外注費削減にもつながる効率的な開発手法とも言えます。
まとめ:放射線教育の未来を共創しよう
2025年度の「放射線教材コンテスト」と「放射線授業事例コンテスト」の受賞作品は、放射線教育の質を高めるための貴重な財産です。そして、12月27日に開催される「放射線教育発表会」は、これらの成果を共有し、全国の教育関係者が連携を深めるための重要なプラットフォームとなるでしょう。
放射線教育の推進は、生徒たちの未来を豊かにするだけでなく、社会全体の科学リテラシー向上にも繋がります。教育現場の皆様、そして新しい教育の形を模索するスタートアップの皆様にとって、今回の発表会はきっと新たな発見と行動のきっかけとなるはずです。ぜひ、この機会に足を運び、放射線教育の未来を共に考え、実践していくためのヒントを見つけてください。
関連情報
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放射線教育発表会 参加申込フォーム: https://forms.gle/sLPYJ4vkTUNUe7xV6
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放射線教育支援サイト“らでぃ”:
